こちらの記事で、ブログ用に取得したドメインが大人向けサイトでの使用歴があることが判明したのでドメインを取得し直したという話をしました。
しかし、もう使わないとはいえ過去のサイトがInternet Archive(インターネットアーカイブ)に残り続けるのは落ち着きません。
そこで、下記サイトを参考にさせていただき、Internet Archiveから過去のサイトを削除してもらう手続きを行いました。
実際に2025年8月に削除成功していますので、これから削除したい方はぜひ参考にしてください。
削除依頼の前提条件
前提条件として、アーカイブから削除してほしいドメインをまだ自分で所有している必要があります。

もし所有していないのに申請できてしまうと、他人が自由に削除できてしまいますもんね。
ドメインを手放してしまった後での削除は難しいですが、Internet Archiveへ相談して個別対応してもらった例もあるようです。
削除依頼の流れ
削除用のフォームなどは用意されておらず、Internet Archiveへ直接メールで依頼する必要があります。
削除依頼の流れは以下の通りです。
- 依頼メッセージを書いた「waybackverify.txt」を削除希望ドメイン上に設置
- 削除希望ドメインや「waybackverify.txt」のURLを記載したメールを送る
上記の手順を踏むことで、ドメイン所有者からの申請だと証明できるというわけですね。
具体的なやり方をご説明していきます!
削除依頼の手順
詳しく書いていくので文章量は多いですが、手順の一つ一つは難しくありません。
削除希望ドメインのメールアドレスを用意
Internet Archiveへは「削除希望ドメインのメールアドレス」から送る必要があります。
例えば、ドメインが「example.com」であれば「info@example.com」から送ることになります。(infoは例であり、メールアドレス作成時に設定できます。)
使用可能なメールアドレスがあればそれが利用できますし、ドメインが利用可能であれば新たに作ることもできるので準備しておきましょう。
「waybackverify.txt」の用意
「waybackverify.txt」とは削除希望のメッセージを書き込むテキストファイルです。
ファイル名は任意ですが、Internet Archiveによる手順説明が「waybackverify.txt」なので、それに合わせておきます。
「waybackverify.txt」の作成
まずはInternet Archiveで削除希望ドメインを検索し、アーカイブに保存されている期間を確認します。
基本的にはブログ開設から現在までの全期間になりますね。
続いてパソコン上で「waybackverify.txt」を作成し、以下を記載します。
ご自分の環境に合わせて【】部分を書き換えてください。
Exclusion Request
DOMAIN: 【削除希望のドメイン】 (and all subdomains)
TIME PERIOD: 【削除希望の開始年月】to present (and future)
*I have sent you a request via email: 【削除希望ドメインのメールアドレス】
【このファイルのアップロード年月】
日本語訳にすると以下の通り。
除外リクエスト
ドメイン:【削除希望のドメイン】(および全てのサブドメイン)
期間:【削除希望の開始年月】から現在(および未来)
※メールでリクエストを送信しました:【削除希望ドメインのメールアドレス】
【このファイルのアップロード年月】
例:2023年7月以降のアーカイブを2025年8月に削除申請する場合
Exclusion Request
DOMAIN: example.com (and all subdomains)
TIME PERIOD: July 2023 to present (and future)
*I have sent you a request via email: info@example.com
August 2025
日付は年月だけで問題ありませんでした。
これで「waybackverify.txt」は完成です!
「waybackverify.txt」のアップロード
「waybackverify.txt」を削除希望ドメインにアップロードして、外部からアクセスできるようにします。

そのドメインにファイルを設置できることで、ドメインの所有者だという証明になるんですね。
設置場所は任意ですが、ドキュメントルート(ドメイン直下)にする前提で後ほど依頼メールを作ります。
レンタルサーバーによってドキュメントルートの場所は変わります。
レンタルサーバー | ドキュメントルート |
---|---|
Xサーバー | /ドメイン名/public_html |
コノハウィング | /public_html/ドメイン名 |
ドキュメントルートに設置すれば、次のアドレスでアクセスできるようになるはずです。
https://ドメイン名/waybackverify.txt
設置後にブラウザでアクセスして正しく表示されることを確認しておきましょう!
メールの作成
Internet Archiveはアメリカの団体であり、メールは英文で送る必要があります。
実際に削除が成功したメール文をご案内しますので、流用すれば大丈夫です。
メール件名
メール件名は要件が伝われば何でもOKです。
Please delete my data from Internet Archive.
日本語訳:私のデータをインターネットアーカイブから削除してください。
メール本文
メール本文は英語で書く必要がありますが、テンプレートの通りで問題ありません。
こちらも下記文面で削除に成功しています。
Hello.
I am the owner of the following domain and request the removal of all archived data related to it from the Internet Archive Wayback Machine.
Domain: https://【削除希望のドメイン】
To verify my ownership, please refer to this file uploaded at the domain root:
https://【削除希望のドメイン】/waybackverify.txt
This email is sent from an address associated with the above domain.
Thank you for your prompt attention.
こんにちは。
私は以下のドメインの所有者です。インターネット・アーカイブ・ウェイバック・マシンから、このドメインに関連するすべてのアーカイブデータの削除を要請します。
ドメイン: https://【削除希望のドメイン】
所有権を確認するには、ドメインルートにアップロードされた次のファイルを参照してください。
https://【削除希望のドメイン】/waybackverify.txt
このメールは上記のドメインに紐づいたアドレスから送信しています。
ご対応いただきありがとうございます。
削除希望ドメインと「waybackverify.txt」のアドレスを正しく伝えるのがポイントですね。
参考サイトではオーナー名とコピーライトを記載していましたが、省略しても問題ありませんでした。
メールの送信
ここまでくればあとはメールの送信だけです。もう一息がんばりましょう。
メールの送信先
メールの送信先は2つあります。
- info@archive.org
- wayback@archive.org
なぜ2つあるかというと、Internet ArchiveのFAQでは「info@archive.org」に送るよう記載がありますが、フォーラムでは「wayback@archive.org」に送るよう指示があったためです。
両方に送れば間違いはないようなので、両方を宛先(To欄)に入れて送ります。
メールの送信
メールは最初に用意した削除希望ドメインのメールアドレスから送ります。
メールを送信すれば削除依頼は完了です。
自動返信メールはありませんので、応答があるまで気長に待ちましょう。

お疲れさまでした!
メール送信から削除までの期間
Internet Archiveからの返信メールは早ければ半日、長いと数週間かかります。
依頼内容に不足があると、追加情報の提出を求められることもあるようです。
僕の場合は、金曜の夜19時にメールして、返信メールが届いたのは火曜の午前3時でした。
Internet Archiveの現地時間では、依頼メールにタイムラグがなければ金曜の午前3時に届いて、月曜の午前11時に返信してくれたことになります。
土日を挟んでいることを考えると、早々に対応してくれた感じですね。
届いたメールはこちらです。

Hello,
The following has been submitted for exclusion from the Wayback Machine at web.archive.org:
https://ドメイン名 from 2025-07-01 to future
Please allow up to a day for the automated portions of the process to run their course and for the changes to take effect.
—
The Internet Archive Team
日本語訳は以下の通りです。
こんにちは、
以下は、web.archive.orgのWayback Machineから除外するために提出されました:
https://ドメイン名 2025-07-01から将来まで
自動プロセスが完了し、変更が反映されるまで最大で1日かかることがありますので、ご了承ください。
—
インターネットアーカイブチーム

1回で成功してほっとしました。
削除結果の確認
実際にアーカイブから削除されたか確認をしましょう。
Internet Archiveで対象のドメインを検索します。

対象ドメインの全期間でアーカイブが削除されているか、一部期間のアーカイブが残っているかで表示結果が変わります。
対象ドメインの全期間でアーカイブが削除されている場合
下記メッセージが表示されれば、全期間でアーカイブが削除(除外)されています。

ちなみに、そもそもアーカイブがされていない場合は下記メッセージになります。

以下にテキストでも記載しておきます。
状態 | メッセージ | 日本語訳 |
---|---|---|
アーカイブから除外された | Sorry. This URL has been excluded from the Wayback Machine. | 申し訳ございません。 このURLはWayback Machineから除外されています。 |
そもそもアーカイブされてない | Hrm. Wayback Machine has not archived that URL. | うーん。 Wayback Machine はその URL をアーカイブしていません。 |
削除申請をした場合は上段のメッセージになれば成功です。
削除した期間以外のアーカイブが残っている場合
他の人が利用していた期間のアーカイブが残っている場合は、除外済みメッセージは表示されません。
自分が削除依頼した期間のアーカイブが表示されないことを確認しましょう。
まとめ
以上、インターネットアーカイブから過去のブログを削除する方法でした。
ブログは書いているときはよくても、後で見ると恥ずかしいことも多いですよね。

黒歴史を消したい人も多いのではないでしょうか?
Internet Archiveに削除依頼できるのはドメインを所有しているうちなので、ドメインを手放すまでに削除するかどうか考えておきましょう。
ご参考になれば幸いです!